まちづくり・地域活性における新規事業創出の必要性 その壱
2015年03月18日 マーケティング
こんにちは! 新規事業立上支援、事業戦略策定支援だけでなくクライアントと共に現場レベルで実行までご支援する徹底的におせっかい軍師 曽我宏紀です。
今回は「まちづくり・地域活性における新規事業創出の必要性」についてお話しいたします。
日本には約1,800の自治体があります。 その内、896自治体が今後2040年までに消滅する可能性があると言われております。
これは日本創成会議・人口減少問題検討分科会の推計による2010年から30年間での20〜39歳の女性人口の予想減少率を勘案し算出された数字です。
詳しくは下記URLに毎日新聞社が消滅する可能性の地方自治体をリスト化しているのであなたの故郷が入っているか確認されてみてはいかがですか?
http://mainichi.jp/feature/news/20140509mog00m040001000c.html
都市への労働人口の集中、少子高齢化、女性の晩婚化など労働環境の変化と少子高齢化がますます地方自治体の消滅リスクを高めています。
消滅という、その字のとおり消えてしまうというよりは経営が破たんするということです。
会社でいえば倒産の危機に瀕している状況ということです。
この状況を打破し再興する為に、頑張っている地方自治体もたくさんございます。
税制などの優遇施策を設けている地方自治体。
若者を迎え農業を振興している地方自治体。
ふるさと納税を積極的に実施し活性化を行っている地方自治体。
観光振興に力を入れている自治体。
雇用創出と法人税増収の為に企業誘致に力を入れている自治体 などなど。
ポイントは20代から30代(特に女性)の人口増加の為に
①安心・安全・快適な生活ができる「まちづくり」が必要
ICTを利活用したスマートタウン構想
②通勤圏内に企業が必要
近隣の地方自治体と連携を取った共同政策による産業誘致・開発
③税収アップが必要
地方からの企業誘致、地域企業の経営支援、地場産業の振興
が上げられます。
ここで自治体をひとつの企業と見た場合、企業同様に必ず戦略が必要となります。
しかし自治体の計画を見ると実現性に欠ける計画が多い事に気が付きます。
実現性の欠ける計画には当然、実現性のない戦略があり戦略オプション、各施策、実行プランに至るすべてが絵に描いた餅となってしまいます。
防災、雇用、医療・福祉・教育・子育て支援、産業など、どの分野に重点を置くかという点においても議会、役場、住民の要望や現状の問題、課題に対応する事がプライオリティでなく、現状分析した上でビジョンを実現する為にどのような戦略が必要か。計画を実行するケイパビリティはあるのか。リソースはあるのか。評価、検証し実行可能なプランを作成することが必要です。
そもそも自治体ごとに異なる計画であるはずだが、いろいろな自治体の総合計画を見ますと内容がほとんど同じことに驚きます。(この話は論点が変わってしまいますので割愛します。)
全方位にあれもこれもと網羅的な思考に陥りがちです。結果、各施策もベクトルがずれてしまい予算を投じたが結局活性化へ進んでいない自治体も少なくありません。
限られたリソースで結果を出すためには論点を絞り、その論点に集中する事が必要です。
つまり、論点思考が重要なのです。
経営の危機に瀕している自治体はこれまでの「考え方」を捨てなければならないでしょう。
今すぐに戦略的に考え行動しなければいけないのです。
前述の20代から30代(特に女性)の人口増加を実現する。
そこで新規事業創出が地方自治体活性化のカギとなるのです。